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東京から比較的近い立地ながら、絶望的な利用客の減少、驚愕な営業係数を叩き出し話題となった久留里線の末端区間、久留里~上総亀山間。

昨年度の同区間の収入100万に対して営業費用は2億8100万、営業係数は19110と、平均通過人員は55人/日と、JR東日本でもトップクラスの状況の悪さを誇っています。


そんな状況の久留里線末端区間ですが、NHKの報道によりますと、この区間についてJR東日本がバス転換を視野に入れ、自治体に協議を打診する方針を固めたそうです。



JRからの正式発表ではなく、報道の中でもJR東日本側からのコメントも無いので、真相はまだ不明ですが、バス転換の話が出てもおかしくない利用状況であるという現実は間違いないかと思われます。



ただし、 協議がすんなり進むとは思えないんですよね。

久留里線と言えば動労千葉。10数年前までストライキで久留里線を運休させてたような活発な労働組合がございまして、まぁおそらくこの組織を中心にかなりごねる案件になりそうですね。





真の沿線住民の意見がしっかり反映される話し合いが行われることを願っていますが、ちょっと他の路線とは異なる事情がありますので、深く見守っていきたいと思います。

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JR東日本がご利用の少ない線区の経営状況を公開しました。


コロナ前の2019年度に平均通過人員2000人/日未満の線区が開示対象なんですが、コロナ前で十分すぎるほどひどい数値をたたき出しています。



東北地方、信越地方で赤字路線が多発するのはわかりきったことですが、
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久留里線がやばいっす。

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特に久留里~上総亀山の末端区間が、コロナ前の時点で営業係数15000円越えです。

運輸収入200万に対して営業費用3億4400万ですよ。平均通過人員も1日85人。


 東北山奥の豪雪地帯県境越え区間とかよりも酷い数値でした。もはや出費を抑えたところでどうしようもないレベルです。





仮に同一区間を移動する需要自体があるというならまだ可能性はあるのかもしれませんが、de14779e.jpg
上総亀山の駅前でこんな感じの場所、需要があるようにも思えない状態です。



山田線みたいに並行するバスは元気ですって言うなら、それに対抗する策はないのかって話になりますし、豪雪地帯とかで冬場鉄道が無いと道が寸断されて移動できませんってなれば何がなんでも残しておこうってなりますけど、令和のこの時代、道路網もかなり整備されて、道路がダメになっても鉄道は大丈夫って場所もかなり限られます。むしろ今は共倒れからの鉄道の復旧が遅れるパターンがほとんど。



久留里線末端区間に関してはどちらにも当てはまらないですし、かなり危ない状態でしょう。




鉄道って線路維持するだけでものすごい費用がかかるのに、初乗り140~150円というものすごい安い値段しかとっていない、薄利多売で成り立つ商売です。


公共交通機関としての役目がなんだ言われますが、JRは民間企業ですので、商売をしなければならない、利益を生まなければならないんです。




さすがに鉄道である必要がない、鉄道運営が向いていない地域が多すぎるというか、人口希薄地域で鉄道は成り立たないんですよ。

第三セクター化や廃止バス転換だけでなく、BRTとか上下分離など、方法はいろいろあります。


どれがその沿線に適しているのか、しっかり見直さなければいけない時期でしょう。そして今のうちにしっかりJRと話し合っていけば、金銭になるか技術になるかわかりませんが、それなりに支援が受けられる気がするので、地元自治体は廃止反対だ鉄路を残せだとかばっかり言ってないで、しっかり向き合った方が得な気がする超特快でした。






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